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複勝200円以上をもたらしてくれる穴馬はどう予想する?[前走通過順位編]

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今回も2017年2月1週中央競馬の結果を読み解く

www.mariyatsu.com

 こちらの記事で前走の人気及び着順から、複勝200円以上をもたらしてくれる馬の好走条件について考えた。

 前回は前走の着順と人気だったので、今回は前走の通過順位から考えてみたい。また新しい地平が見えてくるかもしれない。

 何しろ単勝2万馬券まで飛び出した週だ。ぜひそのあたりをものにできれば……と思うのだが。

 改めて説明する。

 2017年2月1週の中央競馬、東京競馬と京都競馬の2場開催において、複勝200円を超えた馬の最初の通過順位と最後の通過順位を列挙する。なお、新馬戦は除外している。

 

ここから何がわかるだろうか?

13-15
11-11
2-10
13-14
4-5
15-15
2-4
1-1
9-5
7-4
7-7
3-5
8-9
5-9
6-5
3-5
13-12
5-5
14-13
14-15
12-10
1-1
5-5
10-8
3-3
5-5
4-4
10-9
6-6
3-2
8-4
7-7
3-4
16-14
1-1
9-7(前走大井のためnetkeiba参照)
7-6
1-1
16-16
10-9
5-4
1-2
6-3
7-7
15-15
1-1
15-14
6-4
3-3
2-3
12-14
1-1
5-3
12-6
1-1
9-8
15-13
2-2
8-9
6-4
3-3
5-5

 あれ、これ、あまり相関性ねぇな……。途中でそう気づいてしまった。何しろ展開次第でどこからでも何とかなる。通過順位はあくまで通過順位に過ぎない。

 うーむ、もっと逃げ粘るタイプがいっぱい来ているとか、そういうものを想定していたのだが。それこそ日曜東京10Rで単勝2万馬券を出したライズスクリューなんかは1-1-1-2という通過順位だったし。こうやって実際に抽出してみると違うものだ。

 もちろん、ライズスクリューは逃げて勝ったわけではない。控えて伸びてきたのだ。しかし、逃げられるスピードのある馬が、馬具や展開の影響で結果を出せる素地が整った時、単勝万馬券のようなことが起こると考えた。

 が、この仮説は否定されつつある。

 

これもソートして考えてみる

1-1
1-1
1-1
1-1
1-2
1-1
1-1
1-1
2-10
2-4
2-3
2-2
3-5
3-5
3-3
3-2
3-4
3-3
3-3
4-5
4-4
5-9
5-5
5-5
5-5
5-4
5-3
5-5
6-5
6-6
6-3
6-4
6-4
7-4
7-7
7-7
7-6
7-7
8-9
8-4
8-9
9-5
9-7(前走大井のためnetkeiba参照)
9-8
10-8
10-9
10-9
11-11
12-10
12-14
12-6
13-15
13-14
13-12
14-13
14-15
15-15
15-15
15-14
15-13
16-14
16-16

 相変わらず見づらいので、まずは最初の通過順位ごとの回数にして表示する。

1:8
2:4頭
3:7頭
4:2頭
5:7頭
6:5頭
7:5頭
8:3頭
9:3頭
10:3頭
11:1頭
12:3頭
13:3頭
14:2頭
15:4頭
16:2頭

 まあ、ハナを取れる馬が強いかなといった程度だ。これならライズスクリューも対象に入るし……。それ以外は見事にバラけた。思った以上に後ろからも来ている。ちゃんと届く時は届くのだ。たとえ3着までであろうとも。

 で、本当にライズスクリューを、単勝2万馬券の馬を選べるの?

 さあ、そこが問題だ。困ったことに日曜東京10R春菜賞には結構逃げ馬がいた。チシャーキャット、ライズスクリュー、アピールバイオ、ツヅク。前走最初の通過順位が1なのだけでも4頭なのに、2まで含むとここにロジセンス、レジーナフォルテ、ゴールドアピールが追加される。16頭立てで7頭も買ってたらさすがにきつい。

 なお悪いことには、2着のヒストリアの通過順位は6だし、3着のダノンディーヴァの通過順位は7なのだ。各陣営が「折り合い」というものにいかに気を使い、安定した脚を使えるようにすることに腐心しているかがわかろうものである。

 ん?

 最初の通過順位だった馬はすべて2番手以内で最後も通過してるって?

db.netkeiba.com

 こういう反証がいるから、あまり推せないのだ。つい最近、1月8日に上記表記で言えば「1-15」で勝利したキングルアウである。最後の通過順位でソートしても状況は変わりそうにない。

 

最初の通過順位より最後の通過順位が前でない馬?

 何を言っているかわからないかもしれないので、解説する。

「2-10」。これは最初の通過順位が2で、最後の通過順位が10だ。つまり、道中で順位を下げている。さすがにここまで爆下げしている馬は珍しいが。

「3-2」。これは最初の通過順位が3で、最後の通過順位が2だ。つまり、道中で順位を上げている。スムーズに競馬できているといえよう。

 で、前者は後者より多いのではないかというお話。さっそく検証してみる。

 なお「1-1」や「5-5」のように最初と最後が変わらない馬はそれなりの競馬ができているが完全にスムーズではないとみなし、前者に含めてみたいが……かなりのボリュームがありそうだ。3つに分けた方が良いか。

 

通過順位が下がっている馬:15頭

通過順位が同数であった馬:24頭

通過順位が上がっている馬:23頭

 

 きれいに分かれちゃったよ……。

 たとえ同数の馬をどちらかに含めても、そこまで大きな差が出るわけではない。

 強いて言うなら、ちゃんと道中で前に行ける実力馬がそこそこの配当をもたらしてくれるということか。

 ちなみに、単勝2万馬券のライズスクリューは1-2なので該当しない。また該当しないのかよ!

 

結論としては通過順位で絞るの厳しいな

 たぶん複雑な予想理論では真価を発揮すると思う。それこそ展開予想ではなくてはならないファクターだろう。また、前に行ける力がある馬は、条件さえ整えば後ろからでも伸びてくるというのは、ライズスクリューが証明してくれている。

 これはまた逆のことでも言えて、追い込みばかりしている馬が、気性面や発馬面での問題を解決できれば、前で勝ちやすい競馬ができる。あのディープインパクトを下したハーツクライの有馬記念(2005年)など良い例だろう。その上、ドバイでは逃げ切りである。追い込み一手の馬がルメールの手によって自在性のある馬に進化してしまった。

 そういや、もう12年前からルメール来てたんだなぁ……。

 

 ちなみに、ライズスクリューの前走着差は4.0秒差だった。「前走最初の通過順位が1で最も着差が大きい馬」を買い続けていれば、もしかしたら回収率はプラスになるかもしれない。

 それこそ単騎逃げの場面などがあれば、あっさり逃げ切りのパターンだってあるだろう。

中山9R 成田特別

 先に挙げたキングルアウはそのパターン。前走最初の通過順位が1だった馬はこの馬だけで、見事に単勝31.9倍の逃げ切りを決めた。

http://www.umanari-lab.com/race/170108.html

 あ、馬柱は「うまなり研究所」のものを使わせてもらった。JRA公式はNAR公式のように過去データを見せてくれないから、このサイトの情報はnetkeiba同様にとても頼りになる。

 

 この買い方の優秀なところは、基本的に逃げる馬を選ぶことから、「3コーナーまでは楽しめる確率が高い」ということだ。

 えっ、「4コーナーまでじゃないのか」って?

 着差がドカンとつくような馬が4コーナーまで悠々逃げられる可能性の方が低い。後ろの馬の騎手だって置物ではないので、よほど牽制しあっていない限りは潰しに来るだろう。

 でも、ロマンはある。何しろこういう馬券が当たるのだから。

 地方でも充分に使えそうなものではある。