2016年朝日杯フューチュリティステークスの出走馬のニュースをまとめてみた
出走馬が確定したので、気になる馬をニュース記事も交えて見てみようと思う。
アメリカズカップ
新馬戦、野路菊Sと連勝してここへやってきた。
マンハッタンカフェ産駒、母父Corona……コロナドズクエストじゃねーか!(アルファベットだと新鮮な馬いるよね)
「ゲートと馬運車の課題もクリアしたと思う」
音無先生、本当け?
まあ、こればかりは名伯楽といえども、走ってみなければわからない部分があるのだろう。
たまに明らかに輸送がダメなタイプもいるが……。
ゲートでうるさくて、馬運車の中でもうるさい。
G1のあの雰囲気に耐えられるのか?
うーん、なんとなく怪しいぞ。
さすがに古馬には合わせ馬で先着されたもよう。
ここでも「ゲートで縛って」とのこと。松若くんにプレッシャーがかかる!
最後に、名前の元ネタになったレースと日本ヨット界に関する記事。
どの競技も注目されないと運営が大変だろうな……。
「勝てば、すべてが変わる」
取り上げてもらうためには、これ以上ないものが勝利。
そして、勝つということは本当に大変なことなのだ。
クリアザトラック
ディープインパクト産駒、母父フレンチデピュティ。角居厩舎の管理馬。
新馬戦を勝利しての直行、1戦1勝馬。リオンディーズに続けるか。
【朝日杯FS】隠れた“怪物候補”はM・デムーロ&角居厩舎のクリアザトラック
こちらは阪神マイルにコース変更になったことによる傾向変化の記事。角居厩舎のすごさもわかる。
同時に、クリアザトラックという大器が好走するであろう理由も。
しかしながら、ここで問題が一つある。本当にこの馬は大器なのか?
助手の弁によれば、「折り合いだけが課題の馬」とのこと。
キャリアが浅い馬はこれが怖い。2戦目で古馬のように落ち着いている馬はそうそういないとはいえ、やはり本番でのポカを連想してしまう。
「エキストラエンド(OP)と併入」ってマジか。バリバリのオープン馬やないですか。
まあ、この前ズブズブの2.6秒シンガリ負けだったけど。
スピードには自信があるようだし、今年も目が離せないのだろうか?
サトノアレス
戦神アレスの名を冠したこの馬はディープインパクト産駒、母父Danehill。サトノ馬らしい良血である。
デビュー戦、2戦目と2着惜敗を続けたが、3戦目に勝利した後はベゴニア賞も連勝してここに臨む。
この記事の冒頭にある通り、サトノ馬の快進撃がすさまじい。
ダイヤモンドがついにG1を奪取したかと思えば、クラウンまでハイランドリールを撃破してしまった。
ダイワ馬もそうだったが、一つ取ると一気に量産できるものなのかもしれない。
そのベゴニア賞からはロゴタイプやダノンプラチナが出ている。
なるほど、ローテとしては最適なようだ。
藤沢厩舎が復活の狼煙?
1戦ごとに成長しているのは好材料だろうか。
輸送経験と大人しい気性はプラス材料になりそうだ。
あとは鞍上がテン乗りの四位なことをどう見るか。
もっとも、どんな騎手でも結果を残す馬はいる。サトノアレスも4戦で3人の騎手を経験しているし、そのあたりの心配はないのかもしれない。
ただ、一つ疑問がある。そんな素質馬を柴山でデビューさせるかね……?
とはいえ、これも名馬の中には「この騎手だからこそ!」という馬が多いわけで、あまり心配はいらないのかもしれない。
重ね重ねながら、テン乗りだけどね、今回。
タガノアシュラ
またユタカの逃げ馬か!
そんな気がするマンハッタンカフェ産駒。母父パラダイスクリーク。パラクリ入ってるなら2000の方がいいんじゃ?
そんな気がする黄菊賞馬。
ユタカの偉業達成。タガノ馬が成し遂げるか?
「国分恭が騎乗した追い切りは栗東坂路で単走追い。力強いフットワークで4F53秒3-38秒9-12秒5をマークした」
ふむ。良いのではないでしょうか。横断して見ているわけじゃないけれど……。
「速い馬もいるだろうし、逃げたいわけじゃない。気分良く走らせたい」
決して逃げるとは限らないとのこと?
煙幕かもしれませんが、一つの材料にはなりそうです。
でも、逃げないと厳しそうな面子ではあるのが悩ましい。
こちらはタガノアシュラが勝てるかどうかの考察記事。
やはりマイペースで逃げないと厳しいのではという見解。
控えて思わぬ競馬ができるか?
札幌2歳Sではそこまで伸びなかったからなぁ。
ダンビュライト
サウジアラビアRC2着からやってきたのがこのダンビュライト。
父ルーラーシップ、母タンザナイト、母父サンデーサイレンス。兄弟にはモルガナイトやラブラドライトなどの名前が。
その血統面に注目した記事。フランケル産駒の例のあの子(後で出てくる彼女ですね(を挙げつつ、この血統が新たな王道になると予測する。
サンデーが入っていないのは確かに使いやすかろう。大跳びで阪神に合うだろうという予想もうなずける。
こちらは調教の記事。アメリカズカップとの2頭出しとなる音無先生が答えてくれている。
どうやら馬具を工夫してみたとのこと。良い効果が出ているだろうか。
この記事でもある通り、馬具の工夫はサウジアラビアRCで露呈した弱点を矯正するため。
あとは右回り適性も求められるのが少々怖いか……。
この記事によれば、まっすぐ走ったらしい。
ポテンシャルを語るなら、この馬も相当なものがあるだろう。一考に値するとはこのことか。
トラスト
モーリスの大活躍で一気にあげたスクリーンヒーロー産駒。母父エイシンサンディ。マジか。渋いな。
札幌2歳Sを勝利後に栗東の中村厩舎に転入。東スポ杯2歳Sでは3番人気ながら5着だった。
その力みだったという。遠征が悪い方向に出たということか。
○地にして岡田オーナーの悲願を背負った馬。
折り合いが課題というのは大レースで怖い面だが……。
状態は上がってきたし、折り合いに重点を置いた調教を続けてきたそうだ。
もっとも、「折り合い大丈夫だよ!」に何度騙されてきたか知れない。
買い目に入れる際には、そこを考慮する必要があるだろう。
【朝日杯FS】地方出身馬トラスト14年ぶり中央G1制覇へ!柴田大知騎手インタビュー : スポーツ報知
こちらは主戦である柴田大知へのインタビュー。
「ストライドがとても大きい馬なので、無理に控えて窮屈にならないよう、この馬のリズムを大事にして走らせてあげたいですね」
これは結構大きなファクターではないだろうか。枠順によって左右される面も出てきそうだ。
ミスエルテ
今回のメインイベント。阪神に来臨せし舞台の主役。フランケル産駒のミスエルテ。
新馬戦、ファンタジーSと連勝し、牡馬たちに戦いを挑む。池江厩舎の決戦兵器。
ミスエルテに関する徹底考察の記事。
世界的血統が融合して誕生したことへの言及や、池江師の「とにかく引っ掛かる。使うたびに競馬が難しくなっている」というコメントを紹介している。
確かに、記事にもある通り、ここ以降もスプリント~マイルを主戦場にしていきそうだ。
ソウルスターリングは距離短縮が課題で、ミスエルテは距離延長が課題。
真逆でありながら、その課題の大きさはミスエルテに軍配が上がるだろう。
かつてどれほど多くの名馬たちが、距離の壁に散っていったことか……。
【朝日杯FS】ミスエルテ、36年ぶり牝馬Vへ待ったなし!今週もフランケル産駒に注目 : スポーツ報知
とにかく気性が荒いようだ。川田も苦労することだろう。今週はルメールもいる、デムーロもいる、武豊(もうすぐ幸四郎引退で武だけになってしまうのか)もいる。
多士済々がずらりと揃っている。怪我や騎乗停止で不在の面子もいるが。
最近こそ牝馬が牡馬を負かす姿は珍しくなくなったが、やはり大きな障害であることに変わりはないのだ。
池江師へのインタビュー記事。
「日本を代表するような、世界に通用するようなマイラーになってほしいと思っています。マイルまでは何とかもたせたいですね」
今後どのような馬に育ってほしいかという問いに対して。
気性面の問題が相当やばいのでは……?
阪神マイルを乗り切れるだろうか。
古馬1000万下にあっさり先着とはすさまじいアピール。
牝馬の時代の新たな旗手になれるか。
出遅れだよねぇ、怖いのは……。
かつてドリームジャーニーが出遅れてぶっこ抜いたのを思い出すが、あれは中山の話。
ましてミスエルテは気性面の問題も抱えているのだ。出遅れた上に引っかかったりしたら目も当てられない。
それでも1400なら何とかなったかもしれないが、1600で仁川である。ごまかしは利かない。
流れに従うか、逆らうか。決断が求められるだろう。
モンドキャンノ
キンシャサノキセキ産駒。母父サクラバクシンオー。
何だその短距離を走るために生まれたような子どもは、と思いたくもなる。
しかし、函館2歳Sを2着して臨んだ京王杯2歳Sではレーヌミノルを下して優勝。
この大舞台にテン乗りのバルザローナで挑む。
「初コンビを組むバルザローナを背にファッショニスタ(新馬)と併せ馬。追い掛ける形を取り、3馬身遅れでフィニッシュした」
おいおいおいおい、大丈夫か?
「ジョッキーには間隔を取って、なだめながらという指示。あまり前の馬と引っ付かなくていいという感じでやった。離れて入る形だったけど、あれでいいと思う。ジョッキーに感覚をつかんでもらったのが大きい」
対して安田師のコメント。それならいいが……本当か?
まあ、調教駆けしないくせに本番で異様に強いタイプもいるし、今回はテキの指示があったというんだから、深く突っ込むところではないのかもしれない。
「騎手も『出して行ったらかかりそう』と言っていたし、その感触をつかんでもらいたかったので。これでよかったと思います」
これも安田師のコメント。この馬も短距離向きな血統かつ気性か?
マイル戦のペースでどたばたしそうで怖い。
さらに安田師のコメントを見る。
「今回は、その1600mという距離がこの馬にとって微妙で、心配です。京王杯のように折り合って、スムーズな競馬ができれば終いの爆発力は持っていると思います。何とかスムーズに競馬が流れてほしいです。
セールスポイントは、すごく正直です。正直すぎます。ゴーサインを出した時にグーッと行きますし、抑えが利かないようなところがあります。この馬自身が走る根性を持っているのでしょう」
敗因コメントの仕込みは上々って感じがする……。
反応が良いタイプなのだろうが、同時にマイルに適応できない要素がゴリゴリ詰まっている感じもする。
これでよく1400を勝てたもんだ。逆に1600をこなしたら面白い。
あ、次男の安田翔伍助手が調教師試験に合格したそうな。おめでとうございます。
ロードカナロアのように圧倒的な存在になれるか。
スプリンターとしての彼は否定されないにしても、マイラーとしての彼が今後どうなるか。
朝日杯が試金石となる。
レッドアンシェル
マンハッタンカフェ産駒、母父Storm Cat。福永が怪我で騎乗できないため、シュミノーに白羽の矢が立った。
そのシュミノーはここまで32回騎乗。2-7-2-21という成績で連対率0.281という高いものになっている。
ていうか、2ゲット多いな!
しかし、まだ23歳とは若いねぇ。
札幌の新馬戦を0.7秒差で快勝し、前走のもみじSも0.2秒差で勝利。ここへ堂々と乗り込んできた。
シュミノーの評価に関する記事。評価は良さそうだ。
実際、上記の通りに数字が物語っている。それも決して人気馬ばかりではなかった。
ベルーフのチャレンジC2着は大きな宣伝になっただろう。
そのシュミノーのコメントについて、久保助手の言がある。
「1週前に乗ったシュミノーは“ベリーグッド、ベリーイージー”と。G1でどこまでやれるかだが、まだ底を見せていないので」
そうは言うが、この時期に底を見せている馬が朝日杯に来れるかという疑問ではある。
エイシンチャンプは底っぽい感じだったけど来た? そうかもしれないなぁ……。
テンションが課題ということで、やはり折り合いを何とかしたい面はあるようだ。
距離延長になることもあり、少々買い目に入れるのは厳しいかな?
「馬ごみは気にしないので、多頭数をうまくさばいてほしい。抜け出してしまえば速いから」
ただ、庄野師のこのコメントは心強い。
もしかしたら、最短距離を突き抜けてくるかもしれない。そんなビクトリーロードが都合よくできるかどうかは別として。