「こち亀」200巻(2016/09/17掲載分)で連載終了の衝撃
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」という金字塔
驚くさ!
そりゃあ驚くよ!
とはいえ、このタイミングでの発表ということは、内々で決まっていたんだろうなあと感じます。
でも「超好きか?」って言われると、単行本を揃えきれていないので、それほどでもないのかなと思いつつ……。
ただ、寂寥感は拭えません。
サザエさん時空がどうとかいうレベルを超えて、あれだけ世相を映した漫画もなかったと思いますよ、ええ。
現実が創作を追いかける
こちら葛飾区亀有公園前派出所 (第105巻) (ジャンプ・コミックス)
- 作者: 秋本治
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1997/12
- メディア: コミック
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面白いところとしては、例えばこの105巻。
この中に、左近寺がアーケードで「どきどきメモリアル(コナミの『ときめきメモリアル』を踏み台にした架空作品)」をプレイする回があって、合間合間に課金しないと先に進めないわけです。脱衣シーンではポイントポイントで課金が必要だったりして。
この105巻が出たのは1997年……今から約20年前になりますが、それから8年後の2005年にはアーケード版アイドルマスターが登場。古参のプロデューサーたちからごっそりお金を持ってくコンテンツとなりました。
さらに時が進み、今や世は空前の課金ゲー時代。ひとつなぎの財宝どころじゃない荒稼ぎを可能にする一方で、その山を掘り当てるのが大変というファミコンやスーパーファミコンのころを髣髴とさせるジャパニーズドリームの時代。
グランブルーファンタジーとか見てくださいよ。高性能な水着キャラを手に入れるために、騎空士様たちが「3万円課金すれば無料で強キャラがもらえる」などと意味不明な供述をしつつ、どんどんボーナスをぶっこんでるんですよ?
まさに現実こそ奇々怪々。
思い出深い84巻
こちら葛飾区亀有公園前派出所 (第84巻) (ジャンプ・コミックス)
- 作者: 秋本治
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1993/12
- メディア: コミック
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もう1冊思い出深いのが、この84巻。発売日に買った記憶があります。
といっても、昔は地方3日遅れが当然の時代。東京などに比べたら誤差がありましたが。
やはりこの巻で印象的な部分といえば、2回も登場する江崎コロ助教授。作中だけで川に飛び込んだり駐車場で押しつぶしてしまったり、廃車にした密度では一番ではないでしょうか?
教授に話を振られて中川がうんちくを披露するわけですが、これまた面白い。
こういう話を読むたびに、こち亀は「雑学の殿堂」でもあったのだなあと実感を持ちます。
こち亀最終回は17日発売のジャンプ42号掲載分とのこと。雑誌にとって苦しい時代ではあるものの、少年漫画の王者であり続ける少年ジャンプ。この号ばかりはいつも以上に王者の風格を見せつけてくれそうです。